お産に失敗した女性は忌み嫌われる

「お産で失敗すれば、子孫もなく、祀り手のない無縁の仏となってしまう」と本に書いてあった。お産に失敗しただけでかわいそうなのに死んで祀られないならあまりにもひどい。祟られても仕方がない。それで、祟られないような方法が編み出される、という流れになる。
最初から祟られないようなやり方はありえないと思われている。
なんでそうかというと、おそらく神道と仏教が習合した日本型宗教(皆に信じられているわけではないが皆に浸透はしている薄い膜のような形の放射能のような性質をもつ宗教)では、どうしても人間はよくないことをするとされているからで、それからいくと、よくないことをする、から、よくないことはしてもいい、になるからだろう。
そうなると祟られることでも平気でやる。
だから差別も可とされる。
この日本型宗教において、最大の問題はうまい後処理、うまい後始末は何か、ということになる。
ところが、事前に防ぐことのほうが、言うまでもなく大事なのである。
お産の失敗を事前に防ぐには、ちゃんとした医学が必要である。
そうなると、医学信仰ということにもなる。
ということは、日本においては、それぞれの科学において信仰が求められるとなるのかもしれぬ。
そして、それぞれの科学教を統括するものとして、なぜか日本型宗教があるという形になっている。