2013-01-01から1年間の記事一覧

アメリカなるもの

アメリカなるものが 僕に次々に入ってくるが いっぽうで日本なるものが 僕を次々に引っ張り込んでいる 僕はアメリカでも日本でもない 理想的浄土のような所にいたいのだが 生きているうちはそれもかなわぬ ところで僕は少しは日本がわかったかもしれぬ それ…

文学というものがいったい何をどうすればどうなるのか

その力学というか 原理がわからないのである 僕はあまりにわからないので いったん文学と距離を取ったのである なので まっしぐらに行ったらどうなったかとか 臆病だっただろうかとか そのようなことは問題にならない とにかく少しでも分かるまでは一歩も動…

僕は日本が嫌いではないのである

僕は日本を愛したいのであるが 愛する前には 愛すべき対象の悪いところを全部あぶりだして 抽出して 列挙し いちいち検討していって その後にすべて改善させるにはどうしたらいいか考えなくては 愛するというところに至れぬ

戦没者とオフィシャル

ふつう戦没者なるものを追悼するときには 戦没者に関係していた各個人が それぞれ個別に悼むのであって それはパーソナルな性質のものである 政治家が靖国に参拝して戦没者追悼するというとき それはオフィシャルな性質のものであって なんだかおかしな気が…

デビュタント

僕はデビュタントになろうとしてデビアントになるかもしれない

不健全な作品

僕がいつもギモンなのは 不健全な作品が世に出て 人々のまゆをしかめさせたとして 作家のほうも死んだり頭が変になったりしているようだが 関係者全員は不幸にならず 漁夫の利を得ている人もいるのである

自殺とは

自殺とはひとつのマジックである

自殺における美点

考えれば考えるほど 自殺にも美点が多いことに気づかされるのである

漁夫の利

漁夫は後世の利を考えない(が、現にいるまじめな漁夫はそうではない)

文学作品

文学作品というものは 必然または偶然に紡がれた言葉の羅列ないし配列であり それはあらゆる既知から構成されている構造物であり 今までの僕は文学作品は独立していて あらゆる世俗権力から逃れえていると思っていたが 最近の僕はというと なんらかの利益団…

デビュタント

僕はちょっとしたデビュタントになって やがては大成してみたくもあるが 早くも板ばさみを予感してもいるのである 十中八九僕を待ち受けているのは 成功のあとにくるであろうこれら−− 邪推(向こうからこちらに来る無数の矢のような) 誤解(こちらから向こ…

足りないもの

僕が作家になるために 足りないものがあるとして 何が足りないかというと うむそれは確かに 多くあるだろう だがいっぽうで 作家になるためのものを 持ちすぎている気もするのである 僕は得なければいけないが それ以上に捨てなければならない

基本的

基本的というのは放棄不能と置き換えられ、それは心臓以前に無期限に付与されたべき何かである

性的嗜好と従軍慰安婦

旧日本軍が従軍慰安婦をやったということと ファシズムが性的嗜好を画一化させたこと 関連がありそうである 軍隊において 性的嗜好を画一化し 精液が上から下に流れるように規定し それをあたかも物理法則のように扱ったことで 旧日本軍における軍隊上の人間…

救済というと

救済というとぼくは ビヨンドレデンプションと ぱっと浮かぶのである つまりは救済不能 つまりは手遅れ つまりは時すでに遅しである しかしそのようなビヨンドレデンプションが実現されたとしたら あっちのほうの救済能力が不完全であることを証明することに…

救済について 5句

われ救済を叫んだ舌の乾かぬに神ののしりて罵言に溺る この身をば委ねて助かるその神の裸体見ざれば信ぜざるなり 助かればどうしてどうかわからずに夢にも我が身助からざらむ 手をのばし掴んだ先のその先に先住民はつねにおりけり この欲のあふれるいずみわ…

I君の少なくとも政治的資質に疑問を持つ

あの情けない顔はなんだ ただただ命をもって逃げ切りたいという思いしか滲んでいない 政治家になったのならば 鼻くそのようなスキャンダルに対しては威をもって振り払うくらいでなければだめではないのか あれはおそらく いわゆる抵抗勢力からの 軽いジャブ…

際限ない後退

いったい僕は どこまで後退せねばならないのか おそらく 死によってすら 後退しきれないのである あるいは類型的狂気くらいしか 逃げ込む先はもう無い この類型的狂気というやつは 格好の逃げ場であるだけに 僕の文学上のセンシチヴを著しくきずつけるのであ…

敗北主義の極北

もし敗北主義を貫くとしたら 今生きているらしい全員に敗北するのみならず 累々たる死者および 将来における敗北主義者たちにも 勝利を収めねばならぬ

敗北とはなにか

敗北とは いったい 実は勝負だったのか こっちは勝負する気もなく 気づかず負けたのだろうか あるいは負けたほうがましだったのか そもそも 勝負におけるしかけが間違っていたのか いやそもそも現代において 決闘は禁止なのだから 僕が勝負しえたはずはない …

破産の作法

突き詰めれば 僕が実現したいのは 無限の破産なのかもしれぬ ところが そんなものを実現したら あまりにも目立つために 金はなだれ込まざるをえなくなるのである

このままではデビューは難しい

僕の思考なり文体なりを マネジメントする人がいないとダメである つまり僕は自分を探すのではなく 他人を探しはじめないといけない

日本でグレイスといったとき

日本でグレイスといったとき どこの誰の神のグレイスか まったく特定しづらいのである 日本の神のむずかしさは 特定のむずかしさではないだろうか 抽象概念を統括するような神が欧米にいるとしたら 日本にいる神は事象を事象たらしめないようなはたらきをし…

分散霧散霧消

分散霧散霧消というと エネルギーがあったところに 使い切ってへたるということなんだろうが そもそも日本にエネルギーという概念があったかという 問題はある エネルギーという概念が 蒸気機関発明から信じられたという可能性もあるのである 蒸気機関のあと…

読者と無限

読者は無限に生成されるのだろうか

あの世に行くのに金はいらない

途方は常にある

引っ込め!

引っ込みがつかない引っ込み方をした僕は 行く先はもうあの世くらいしかないのである しかし僕は遅延工作をするのであり それは時間へのサボタージュである だが老いが共時をもって僕を流し込んでいくのであって これは遅延とはいえないのである この点僕は …

差別と認識

どうも、日本人の認識というものが 差別を基盤にしているところはあるのである 本来、悟性が座るべきところに 差別が座っているということはある この差別ということを 詳しく説明することは難しい ときどき単純化されて出てくるので それらを観察して 本来…

『草枕』における詩の扱われ方

「愉快になるのが詩である」、「寛容くつろげて、束つかの間まの命を、束の間でも住みよくせねばならぬ」ということらしいが、愉快であれば、くつろげればなんでもいいのか 下衆な愉快ということもある 愉快になればなんでもいい、というのならお笑いと変わ…