文学作品

文学作品というものは
必然または偶然に紡がれた言葉の羅列ないし配列であり
それはあらゆる既知から構成されている構造物であり
今までの僕は文学作品は独立していて
あらゆる世俗権力から逃れえていると思っていたが
最近の僕はというと
なんらかの利益団体からのプロパガンダでない作品はないと思えてきたのである
ただしなんらかの利益団体というものは
未知または特定不能なものも含まれるのであり
指向性くらいのものを持っているぼんやりした集団を含むとも言えそうなのである
そうなるとやってくるのは未来をも予測する批評家たちであり
弾道計算の技術である
これからの批評は特定してこづく一辺倒というより
虚空にたゆたう視覚不能分析不能な粒子を相手にしなければならぬ時も出てこよう