エジプト動乱

エジプトで民主化を求める民衆が
動乱をやっておるらしい
政治政策に不満を持っている
若年無職者が
フェースブックで仲間を集め
反対運動を起こしたらしい
ふつう
無職なら
自分を責めるべきときに
逆切れして
お上にたてつくとは
太い野郎どもである
エジプトにはひみつ警察があるが
フェースブックでの
密談を摘発するには
アメリカに直訴しなければいけないのであり
アメリカの「通信の秘密」というのを
侵害しなければならなくなる
それはできない
ひみつ警察は
オフラインでのひみつにしか
対応できない
ひみつ警察のネットワーク対策部をつくるべきだが
そこまでやる必要性と緊迫性があるとは
さしものムバラクも思い至らなかったのであろう
ムバラク
地上戦の雄であるが
情報戦の雄ではない
あやまった情報を流したり
スパイを送り込んだり
デモ首謀者の一部を牢に入れ
一部を採用したりすれば
ことは済んだのかも知れぬ
しかしおそろしい
なにがおそろしいかって
フェイスブックというのが
一民間企業でありながら
どんな国営企業よりも
他国の民主化運動に肩入れし
アメリカを援(たす)けるのである
アメリカという国の
美名を掲げつつも
官民一体となった
オペレーションを行うという
連携の仕組みは
おそるべきものがある
しかもそれは
アメリカ側としては
別にそうなるとは思ってなかったよと
笑顔で言えてしまうものなのである
アメリカに何の能力があるといえるかを言語化すると
利益になる仕組みを考え
その後でそれがイヤミにならないところまで後退し
しかも後退した地点において利益は最大限確保される
さらに決して焦らない
ということのようである
普通の感覚ではない