隣の隣の隣で行こうとするのが江戸町人文化

隣がずっと延長できると思っているのだ
ところが、隣ではないところがいつかは来る
距離が離れれば隣である性質はどんどん少なくなっていく
そして、どうしても隣になれないところが出てきたら、今度は排除に向かう
ここで意外なことがあって、排除したにも関わらず自分たちが排除される可能性はほとんど考慮されていないのである
ここにおいて、町人において直接的利害関係のない中央集権が実現しているのである
直接的利害関係がないといっても、これを応用すれば、いくらでも利益を生み出せる
ここで気をつけるべきことは、この「町人の中央集権」を応用して損害を生もうと考えることは起こらないということである
自らたちの利益がいつでも念頭に置かれている
では、自らたちの利益のおおもとは何かというと、これがいつもはっきりしないから、その都度最もましなものになびこうとする
そうやってきたところに、西洋の金の概念が入ってきたらひとたまりもないのである