よそに行った君

君はいつしかよそに行って
昔なら不義理や薄情と言えたことも
いまや老衰したからすの鳴き声のように
君の鼓膜には虚しく響くのだろう
つまりは無関係でいれればんと
僕がそれを
いんとれらんとと責めたてたとして
君は眉間をやや曇らせ
あんな不愉快で未成熟な他人がいると
距離がちょうどいい他人に吹聴してまわるのだろう
まさに僕は忘れられた
そのことを僕は失敗と考えず
前進と考えたい
君は僕にふさわしくなかったのである
僕はでざあぶもあである
しかし僕はれすである君を
愛したくもあったのである
そこが僕の矛盾だ
そこが僕ははずかしい
そこが僕はくやしい