ネット知識のいやさ

ネット知識がいやだとして
そのいやさ加減は
かけらもいやなのである
そういう態度は
偏屈であり
一面的であり
頑固であり
低能なのだ
ネットはすでにグローバルなのだから
正しいものだし
まちがいも含まれているけれど
うまく選択して
ネット知識を利用すればいい
ということはよく言われる
だが
知識そのものがネットのように
民主的なのかという
問題がある
知識は……
そう考えていくと
密教的厳知がではただしいのかと言われると
それもまたちがうような気がする
では
科学知識はどうだ
といわれると
確かに正しい
だが今だけだ
という気もする
イムリーすぎて
即応的すぎるのが
科学知識である
本当の知識は
もっとのんびりしていて
象のように大きく構えている気がする
だが象は
小象が襲われそうになると
俊敏に動いて撃退するらしい
知識とはなんなのか
とぼけている暇もないのである
解明に急がねばならぬ
だが
急いでどうなる
急げば得するのか?
なにを?