おいる

おいおい老いていくのだと
半ばあきらめていたら
やはり老いていた
肉体はもちろん
精神はもっと
老いの予想状況に
だいたいあてはまる老い
そこに合うように
精神を用意すれば
老いに驚いて
ひっくり返ることはないのだと
確信的期待をもって
用意した精神が
腐ってはいないが
詩人には遠い
秋口になって
ますます感じる
老醜の燃焼は
すでにわれに宿る