ロンドンの貧民を描いたディケンズ

日本の近代文学において、都市部の貧民を描いた作家はいないのではないか
都市にいる貧民が出てきたとしても、地方から出稼ぎに来ていたりする人であることがほとんどであるという気がする
かれらは都市部の貧民ではなく、地方から来ている人、にすぎない
日本の都市において従来から住んでいる貧民は妙に美化される傾向にある
落語ということを考えたときに、あれは美化ではないのかという気がする
落語は都市から地方への笑いの押しつけであるのかもしれぬ。
では現代におけるお笑いはというと、仮想都市というところからの押しつけではないだろうか。
仮想都市・・・!
いままでまったく思いつかなかったことである。
仮想都市があるなら、次は仮想地方ができねばならないのだろうか。
それとも、全体が仮想都市になって郊外がどこまでも拡大していくのだろうか。