風評とは

「根拠のない噂などを、非専門家が流すこと。主に国民がこれをやる」ということらしい。僕の脳内辞書にはそうある。
しかし、よく考えたら、原発事故があった当初はお上のほうが、根拠のないことを言ったり言わなかったりで国民は右往左往させられたのである。
ということは、上が風評を流していると言えなくもない。

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国民が風評をまたもや流してしまうことが期待されていて、それを叱責したいという上の欲求が強いと言えるかもしれぬ。
「ほーら、またやった」と言いたいわけである。
そして自分たちは、やってもやらなかったと言うのである。
なぜこうなるかというと、第三者外部機関がない。そこが目を光らせていて、ことが落ち着いたらうそやごまかしをやった人たちを全員並び立てて大鉈をふるわないといけないのである。
なぜそういうところがないかというと、そもそも民主主義は、国民が当事者でありながら第三者外部機関であるというところでなんとかうまくいくが、ハポーネにおいてはどうも国民は選挙要員くらいの地位しかないのである。
これが問題かもしれぬ。
オピーニオンリーダーがいるとしても、およそその人は国民離れしている人のほうが多い。
国民に近いといっても、国民とは違うけど国民に近いという程度にとどまってはいるのだ。