救われたいきもち

自分だけは救われたい
そういう気持ちがうらがえって
自分だけは救われたくない
世の中の他の全員が救われたあとでも
自分だけは救われたくないというきもちが
生まれるものの
そもそも相手は
救う救わない以前に
白眼視を通り越して
無視になるのである
ところが無視というのは
目がある以上観念上の行為であって
嫌でも目には入る
目に入らないためには
墓に埋めるしかないのであり
最終的には
救われないためには
自刃するしかなくなる
しかしその自刃という行為のおおげささが
あほらしく思えてしまうのである