不潔小説

不潔小説を書かねばならん
どいつもこいつも
無味無臭の小ぎれいな作品ばっかり書きよる
ここはひとつ
臭いときたならしさによって読者をすっ転ばせるような
特上の不潔小説を書かねばならぬ
しかし困ったことに、僕は清潔好きなのである・・・
さらに困ったことに、きたならしさから在日と部落と外国の不潔さをすっぽりなくさなければ商品にならないのだが、それらを本当に上手になくしてしまうと国体小説になるのであり、そうなることによってますます僕は駄目な作家になるのである