僕の沙爾鄭

どうやら僕の沙爾鄭というのが
狂人を百人選って集めたようなありようなのである
僕の中であれこれの狂気がくすぶって
それはもっか平凡を擬したり痴呆を擬したりしつつ
おならのような音をくぐもらせているのである
そこでは内部では忙しいのだが外部ではひとつの凪である
僕はいつのまにか
不動を演じる装置になっていたのである
それで最近どうりで
生気がないわけである
つまり狂人というのが
言われるだけの働きはしているために
僕にかれらがなだれこめば
僕もそれなりの被害を被ることはやむをえないのだろう