その他 その1

僕は持ち直さねばならぬ
実直に
まっすぐに
淫らを離れた正しい性欲のほうへ
少しずつでも
進んでいかねばならぬ
だがそれが
そのよりどころが
唯物論であったりすると
よくなかったりもする
なぜなら
唯物論は始祖をあがめる点で
歴史のリスタートでしかない
こっけいなのは
科学のスタートと歴史のリスタートが
交雑することである
科学は
科学以前科学以後と
区切らねばならぬが
実は区切れないはずである
何が科学かが
わからないのだから
しかし
科学でないものはわかることになっている
それは迷信であったりする
しかし迷信すら科学の新分野になったりもして
もしかすると
科学とは労働なのかも知れぬ
などと
突拍子もないことを考えたりもする
わからぬ
しかし
わからぬ余裕が
もうない