独自性

独自性を出そうと思えば
どこの学会や作家や派とも違うようなことを
言わねばならず
しかも
訴求性が高くなくてはならないとなれば
いきおい
がなりたて
まくしたて
盲目の機銃のうちてのような
ことにならざるをえない
それはよくない
しかも
この複雑な社会においては
独自性というのは
隙間に他ならず
さらに
日本の精神的な意味での風土において
幕の内弁当のようになっているのだから
そもそも隙間が少ない
というより隙間がなくできたことになっているように
思うことが要請されている
新規開拓をするとすれば
段を増やすしかないが
そうなると
下の段に増やすか
上の段に増やすか
ここが問題になる
ここでギモンなのだが
だるま落としを
なぜ上から落としてはいけないのだろう
弁当だと上の段から食べる
下からというのは考えにくい
いや
だからこそ
だるま落としが面白いのか
そうかもしれぬ