三十台

僕の繊細な心が
悲鳴をあげはじめた
年老いたアゲハ蝶は
腐った鱗粉を撒き散らす
どこから液体が出ても
どろりとしているし
どんなに気をつけて息を吐いても
どぶろくのようである
だいじょうぶだと言い聞かせても
だいぶ汗が出てるし
だめだだめだと言いながら
だるそうな顔でにやけてしまう