平塚らいてうの才能

どうやら、人を取り立てる才能があったようである
名伯楽というやつだ
本人にはほとんど才能がなく、男を見る目もさほどないんだが、
同性を見る目に鋭いものがある
伊藤野枝を取り立てた功績は大きい
ただ、名家の女性というのが、人が苦境に立っているというときに、
それをなかなか察知しないのは仕方がないにしても
運良く察知したにしても救おうとしないということがある。
面倒な厄介事に最後までは関わりたくない。
最初の、華々しく楽しいことだけをやろうとする。
それを、自分の人間的欠陥であるということに、気づきもしない。
うまく切り抜けた、ぐらいに思ってしまう。
名家の人間なら、どうしてもそうなる。
いっぽう賤民階級は、生活ということが染み付いているので、やりはじめたら延々死ぬまでやってしまう。
引くということを知らない。
名家の人は、何か活動するというときに、引けば元の優雅な暮らしが待っている。
賤民階級は、引けばどん底しかないわけだから、引けなくなる。
こういう違いは、確かにある。