ひとつの文学における究極の目標は仮想都市の構築である

ジョイスを出すまでもないが
バルザックの場合は、書きまくっているうちに仮想都市が自然に浮かび上がってきたのであり、意図はしてなかったのに結果的にはそうなってしまったと言えよう
日本でも小田実が死ぬ間際にがんばって何か仮想都市を作ろうとしていたようである
これは漱石ができなかったことでもある
日本の作家にはこれができないのである
で、僕は結構目ざといので気がつくのだが、最近新進気鋭の作家で仮想都市構築を準備している人はいるのである