2012-10-31から1日間の記事一覧

漱石における不満点はつきつめると、こうである

悩むくせに転落しない 悩みが転落行動に直結しない そこにもどかしさを感じるのである どちらかというと、苦悶して結局現状維持する人よりも、ひと思いに転落する人間を見てみたいのである 漱石における人間は鉄の板のようなもので下支えされており、絶対に…

ひとつの文学における究極の目標は仮想都市の構築である

ジョイスを出すまでもないが バルザックの場合は、書きまくっているうちに仮想都市が自然に浮かび上がってきたのであり、意図はしてなかったのに結果的にはそうなってしまったと言えよう 日本でも小田実が死ぬ間際にがんばって何か仮想都市を作ろうとしてい…

僕はときどき僕の純情にたじろぐ

この純情を人前に披瀝すれば 必ずや人様に迷惑をかける ゆえに僕は隠し方を考えているところである 見つからないところに隠さねばならん となれば 黄泉の国というところにあたりはつけられるんであるが そこへのゆき方がわからんのである 僕の最もな懸念は …

癇というのは人格上の欠点であるのに

なぜか直そうとしない では、癇を直さなくてもいいというのなら、癇が出た時の自分を録画してあとで見直せばよい そこに美しさを感じるのであれば、そのまま癇を大事にしていけばよい しかし、そうではないのである 癇は録画不可であるべきものなのである な…

焼け石に水百リットル