詩神への疑念

ぼくは詩神をなだれ込ませて
詩の雨あられを降らすこともできようが
それをやることでいのちは削られるのであり
いまいち詩神をいぶかしんでもいるのである
そこでいまは
小出しにするでもなく
もったいぶるでもなく
ただかき混ぜているのである
スタアアップしているのである
あとはこの穴の空いたつぼに霊的体験という一滴が
注がれるだけで済むのだが
この一滴が世の水どこのそれによっても
満たされるか怪しい
体験ということがまずむずかしいのに
さらに霊が介在せねばならぬとは