2012-12-22から1日間の記事一覧

病む

ひととおり苦悶を吐いてため息のつけるあいだはまだ生きてをり しづらかに血潮のめぐるわが身こそ誰ぞほかたれのものであらざる 肉体の所有の期日決めかねて委ねたくなる心と対峙

髄をやられるという状況は文学にうってつけの状況である

そのような状況にあるなら 20年はかかるであろう仕事を放擲できて 言いたい放題ができる しかしそういう時こそ中断必定の大きな仕事に取り掛からねばならないのだろうか そう言う意味では、世にある病床詩人は度胸が座っていなかったとも言える 体は寝ている…

僕は今まで許そうとしていてできなかった

それは許すことを勘違いしていたからである 留保つきで許そうとしていた それではだめだ 留保なしの許しでなければだめだ だが許すだけではだめであり 許しつつ怒ったり反対したりもできないとだめだ 最も油断ならん許しをしないとだめなのである

今冬はデビッド・コパーフィールドを原文で読もう

ディケンズ作品を原文で読まないで作家になろうとするのはおかしな話なのである

イギリス文学の貧しさ

これは土地に張り付けられた貧しさであって、日本の貧しさと似ている それに対してアメリカ文学の貧しさは、偶発的不幸によって生まれたものであり、何世代にもわたり土地に縛られて貧しさが継続するとは思われていない むしろ貧しさから移動した先で貧しさ…