2012-04-30から1日間の記事一覧

『最後の死刑囚』(豊島与志雄翻訳)

ヴィクトル・ユーゴーは抜群の文才がある しかも俗をうまく表現できる おそらく天才ではないだろうか 俗だからといって品位が落ちているわけではない 日本に昨今よくある、もってまわって言い回すが結局ただの性欲小説、というのとはわけが違う 「家が崩れる…

なぜ死刑を描けないか

死刑になるってことは、よほど大それた社会を紊乱させるおおごとをやらかしたのであり、死刑囚になるようなろくでなしのばかものを書くことは作家にとって堕落である、という考えがあるからであろう。 作家が書くのは少しはましな人間である。 もしくは、逆…

一つ、アスファルトにいたみみず

ひからびたみみず一匹石畳

てんかんは共産党がおさえたらしい

どこもどうしようか悩んでる時に、さっと共産党がおさえたみたい

ユーゴーと死刑

ユーゴーは、どうも死刑反対というよりも、法律が機械のように作動して人が死刑になることにおかしいと感じていたようだ 『最後の死刑囚』においては金音(かなおと)がかちあう音がたびたび出てくる。(英語でいうとclank) 鎖帷子のような色、という表現も…