ジョイスギモン
どうも気になる・・・ ジョイスの放蕩癖はひどかったらしい なぜそのようなろくでもない要素を抱えた人間が大文学者になれたのか 毎日自分を律して文学に向かい続けた人よりも、ジョイスがよい作品を残せたのはなぜか ジョイスの妻はというと、はっきりいっ…
受苦、受忍・・・ 被支配的なカトリックの国における基本的態度のように思える。 アイルランドの住民たちは基本的に受苦、受忍なのだ。 関係は薄いが、日本の公害訴訟においても、受忍義務というのが最初は問題になった。 しかし公害訴訟では原告勝訴が相次…
しょせんアイルランドの市民なんてこんなもんだ、という視点から書かれている気がする。 市民が蜂起したり成長したりするような感じは受けない。 アイルランドでは労働者による社会主義革命もまったく実らなかったようだ。(「ペインフルケース」参照) だが…
考える軽い帽子に、熟考するという意味で、重みがあるという意味もあるweigh この2つを結びつけるとは・・・ 小さな短編であってもジョイスの意識は十全に現れている。 すごい作家だ。 かれは単語の感覚が異様に鋭い。 その鋭さというのは、ひとつの語をと…
光というのを抽象化するとしたら、ランプは抽象でその具体的がランタンだという発想が出てくるのだろうか。 the lamps of the street lifted their feeble lanterns という表現があって、これは、通りに備え付けられているあかりというのは通りにはあるべき…
・ジョイス文学には、色彩感覚と、光彩感覚がある。・カトリックの人って日常的に議論をしたりしないのではないか。 従順さ、敬虔さというのは多弁と兼ね合わないところがある。・アイルランドの一般市民男性が話すときは酒が媒介となっていることが多い。 …
実地調査しないわけだ。アイルランドの庶民を描くにあたって。追憶と想像とで書いているわけだ。 文学史的に見れば、ディケンズがイギリスの庶民を書いたとして、それに対して少し遅れてジョイスがアイルランドの庶民を確かに描いている。 (帝国以外の文学…
それはおかしい。 リアリズム文学だが、地名と時代状況が異常にリアルなだけで、出てくる話は全部創作ではないか。 しかもその創作というのが、他人の私小説を書いてるような話なのだ。 これはなんなのか? 郷愁からといっていいのか? 一ついえるのは、ジャ…